転園児の気持ち みんなの保育日記番外編*保護者さんの声

【転園児の気持ち】 

 年中となかい組在園の母です。

 となかい組に転入して8か月が経ちました。 

前の園も大好きだったので、

ときどき行きたいなというけど、

ひだまりも大好きだから迷っちゃうお年頃です。

友達が沢山増えてよかったね。 

 

さて、転園するときは、不安でいっぱいだった親子です。 

3月の後半に転園を告げられ、

大好きなお友達と別れなければいけないこと、

それは不安だっただろうなあと。

 年少でも、ちゃんとコミュニティがあって

愛されて育ってきたんだなと前の園の皆さんにも本当に感謝しています。 


 土曜日のリズムに通っていたこともあるので、

園長のことは知っていましたが、 

「ダンジョーのとこには行かん」と毎日言っていて、

母の心は揺らぐのでした。 


私がいいと思うことをこの子の人生に押し付けていいのかな。

親がいいと思うことが必ずしも子供に合うことではない・・・・・・。

 私は、我が子のことをちゃんと見て決めたんだろうか。

不安な思いがグルグルとしていました。


 私自身、幼稚園や小学校で転入の経験があります。

その時の緊張はよく覚えていて、正直いい思い出はありません。 

このまま引っ込み思案な子になったらどうしよう、とも思いました。

 年少から移ったほうが良かったんだなとも思いましたが、

コロナがあってオンライン講座がなければ決意できなかったこと。 

これが彼女にとってベストな選択だ! 

彼女ならちゃんと楽しめる! 

と信じて4月1日の朝を迎えました。



 4月1日8時過ぎ、園に到着。

彼女は車の中で固まってうつむいています。

 行こう、と、うながしても気が乗っていないのも伺えます。 

でも、ここで私がひるんだらダメ、

元気よく「着いたよ、行こう」と声をかけました。


 彼女はゆっくりと降りてリュックを背負います。

小さな体に大きなリュックサック。

不安な肩先を見つめながら、

私も大忙しで荷物を抱えて扉まで向かいます。

 扉をあけると、

年中となかい組担任のひまりさんが待っていてくれました。 


一度面談に来た時に遊んでくれていたので、

知った顔に出会い、緊張していた顔がほんの少し緩みます。

ひまりさんに手をひかれ、

泣きそうになるのをグッとガマンしてノロノロと木の段を登っていく彼女の背中に、

ガンバレよ、と声をかけるしかできない私でした。 


 親ができることなんてほんの少しなんだなあと、

家に戻る道中涙が出ました。


 帰り、恐る恐る迎えに行ってみると、

部屋の奥から出てきたときの彼女のビックリするくらい晴れやかだったこと。

 「あのねえ、私、人気者だったんよ。

色んな人から遊ぼう、遊ぼう言われてもう困っちゃったんだよ」 

 数日前の葬式のような雰囲気とは打って変わって饒舌な娘の姿がありました。

(全身であそぶ年中クラス)


 そうだ、ひだまりっ子達は、

すごく人懐っこくて優しい子達だった。

面談の時にキラキラしていた子供達の目を思い出しました。

 娘の不安な気持ちも、

自分自身の昔の転入時の不安だった気持ちも一気に解消したような瞬間でした。


 うちの子は、

きっとどんな初めてに出会ってもきっと大丈夫。

そんな風に思えました。

(転園してきた子もうれしく登園できるようにと、しかけた栽培)


 ほどなくして、クラスのラインにも入れてもらいました。

 ひだまりの母さん達も暖かくて素敵な人達ばかり。

分からないことがあったら遠慮なく言ってね、

とかわるがわる声をかけてくれます。

 行き帰りの時にも次々と声をかけられて戸惑うくらい。

 小人数だから新しい人はすぐわかるんだなと、

それにしてもみんなフレンドリーで戸惑うばかり。 

(クラス懇談会の様子)


 こんな感じで、転園はスムーズに済んだのでした。

 2日目まではやっぱり行きたくないとつぶやいたけど、

3日目にはひだまりいく! 

と出かけて行きました。 

あっという間に8か月経ちましたが、

転園の時の景色は今でもあたたかく、色鮮やかに思い出せます。


ひだまり保育園*安藝里山保育

広島市の東の端っこ 矢野 にある 認可外私立保育園です。 民家を利用して、 40人程度の小集団で暮らしています。

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