歌とリズムFes!
♪2025年7月14日
こんにゃく座 岡原真弓さん、入江茉菜さん、
ピアニスト湯田亜希さんをお迎えして、
ひだまり保育園で「歌とリズムFes」をさせていただきました。
プログラム
『リズム表現』
駆け足、スキップ、2こ跳び、ツーステップ、とんぼ、フラミンゴ、飛行機
かめ、昼寝カメ、おはようカメ、富士山、うさぎ、かかし
恋する喜びはみんなのもの、どんどん、ビア樽ポルカ、コンドル
□岡原さん入江さん、pf湯田さんからこどもたちへ
『うた』
はじめのことば(さねとうあきら詩 萩京子曲)
『オペラ ロはロボットのロより』(台本 鄭義信 曲 萩京子)
・たったひとつ得意なこと
・魔女ノーマとテトの場面(曲名分からずすみません)
・テトのパンはあ
・チョコレートの夜空に
□こどもたちの歌
・狩人の合唱 (ウェーバー作曲「魔弾の射手」より)
・テトのパンはあ(岡原さん入江さんと一緒に pf湯田さん)
・ピノッキオのテーマ(オペラ ピノッキオ 台本 山元清多 曲 萩京子)
・てんとう虫(シューマン曲 林光曲)
・妖精たちの歌
(オペラ 夏の夜の夢から 原作:W.シェイクスピア 訳:小田島雄志 作曲:林光)
・おほしさま (まど・みちお 詩 林光 曲)
・ふわりふわふわ(ロルカ詩 林光曲)
□参加してくださったみなさんと一緒に
・なんたるひびき天使のうたか(pf 山本琴代さん)
(オペラ 魔法の笛より 曲モーツァルト 訳・曲 林光)
・かじやの合唱(オペラ「イル・トロヴァトーレ」より ヴェルディ曲)
7月12日土曜日、
岡原さん湯田さんがひだまりに来られて
「歌のレッスン」が実現。
13人の参加で一人一人「わたしのすきな歌」をジブンの声で歌い、
声の出し方の癖や、
何より【歌を届けること】をどう実現するか
丁寧にみていただいた。
私は、喉を潰す癖
(~高い音は苦手だ~光さんのピアノだったら出るけど、そうじゃなかったらなかなかなのだ~)
という思いからくる喉の締め付け、
そして緊張すると
途端に喉は塞がり声は出なくなるというのを実感。
ただ、
普段こどもたちにどう声をかけてるか、
その時の自分の喉やからだを思い出したら
高い音も普通に出すことができたのが大発見。
最後一人で歌う時は、
あり得んくらい緊張して全くだったが、
その後一人で歌うとき、
かなり高い音も出るようになった。
あと喉を絞める癖があるというのを忘れないように、
広く大きく歌うのを忘れないように。
そしてこの日は
湯田さんのピアノの
「そっと支える」
「ぐっと支える」
「ニコニコしながら少し離れたところで一緒に楽しむ」
いろいろな距離感を
本当に自然にスイッチしながら伴奏されるのに、感動した。
歌っている人がメロディーを見失ったとき、
そっとピアノの音が聞こえて、
あ!そうだったと歌えるようになるとまた伴奏譜に戻る。
歌っている人は気づいていないかもしれないほどのさりげなさ。
岡原さんが打ち合わせで決めた通りのことしてるとは思えない展開でも、
そこしかない間でパッと音が始まる。
どれだけ演者を見て意図を汲んでいるのか、
ため息がでるほど素敵だった。
こどもと歌うとき
「伴奏譜通りか、右手はメロディーを弾くべきか」
なんて単純な話じゃないんだと実感。
一緒にその時の音楽を作るんだから、
私がやるべきは
距離感を変えられるくらい、
こどもが意図せずとも望む間で弾けるくらい
その曲が手になじんでいること。
歌うこどもたちの声をよく聴いて、
即座に切り替えられるようになっておくこと。
一人で演奏するんじゃない楽しさと醍醐味は
ここにもあるんだなあと痛感した。
翌7月13日 日曜日、
鷹野橋のゆいぽーとを会場に
7月例会と基礎講座。
例会オープニングは 「クレーンマン」という曲。
もう歌詞がとんでしまって大失敗の私。
基礎講座では、参加者が大笑いのこんこんちきの3時間だった。
「ブルッキーのひつじ」という曲では
白いハンチングをかぶっただけで入江さんは子羊になってしまった。
衣装は黄色。
舞台化粧もなし。
それでも子羊!
役者ってすごすぎる!
お二人の歌は、まっすぐに私たちに届く意思のある歌だった。
私、こんな風にこどもに歌渡してるかなと反省。
そしてメインディッシュ
「ピノッキオのテーマ」
岡原さんが1フレーズ歌い、「はい」と私たちが歌う。
ちょっと気持ちを向けると良い箇所を伝えてくれて、
もう一度「はい」と言われ
歌ってみると、音がくっきりしてくる。
ひだまりでは文字を教えないから歌詞カードは貼ったりしない。
だから歌をどうやって渡すか、
ずっと試行錯誤してきたけど、
このやり方わかりやすい!
私自身歌を渡してもらいながら安心して覚えていけた。
私もこうしてみようと思った。
実際公開保育の翌日これをやってみて、
こどもも良い感じだった。続けていこうと思う。
ピノッキオのテーマは短い曲だから、
あの曲だけでどうやってこの時間を作るんだろうと思っていたけれど、
ひとつひとつの動きを考えて、
みんなで動いてみて、
さらにまさか年代別で発表とか想像もできんかった!
うちの職員みんなノッリノリで楽しそうだったなあ。
前に出た人みんな良い顔していたなあ。
本当に大笑いしながら、
まさしく「音」を「楽しむ」時間だった。
音楽は人を幸せにしてくれる。
その確信が深まる基礎講座だった。
前々日の歌のレッスン、前日の基礎講座の熱をいっぱい抱えて、
月曜日がやってきた。
こどもたちが朝のからだづくりタイム
で雑巾がけしたりワニ這いをしていたりする時間から、
1人2人と来て下さって、
ひだまりこんなところなんですよ~とお伝えするのもうれしい。
いつものプールの時間よりぐんと早いけど、
井戸水プールにどしどし入っていく様子もみてもらった。
からだづくりで流した汗をさっぱりさせて、
新しいシャツに着替えてこどもたちはリズムの準備完了。
さあはじまるぞ!のわくわくの顔・顔・顔。
私も緊張もしてるけど、わくわくしてピアノ前へ。
リズムはいつも通りの流れ。
事前に何をしたいか希望をこどもからも職員からもきいていて、
その中から選ぶ。
こどもたちの様子をみながら次の曲を決め、
1つの曲をどのくらいの長さにするかを決めながら進めていく。
自分たちの園の子らだから、
ツーと言えばカー…
パッと弾けばそれだけでどうしてほしいかが伝わり、
お客さん効果で動きもよく
いつもより少しだけ速いテンポで動く。
みんなうれしくてうれしくて、
自分ができるようになった動きを見てもらいたくてはりきっていた。
4月熊本で教えてもらった「富士山」は、林光ピアノの本 から『バグパイプ』でやった。
ちょっとユニークな音に合わせて、苦労しながら脚を上げるのが楽しい。
『恋する喜びはみんなのもの』は両手をあげてひたすらに足踏みをする。
メトードローズに載っていた『シラノ・ド・ベルジュラック』で、「どんどん」と呼んでいる音楽と一緒にピタリと動きを止める楽しさを。
『ビア樽ポルカ』で来て下さったみなさんと一緒にビアホールで乾杯している気分を。
『歓喜』でオオワシのように走るのだけど、コンドルはあちこちに飛びながら走る。音楽と一緒に両手を拡げて走るうれしさを。
でも、そういうひだまりオリジナルのリズム表現だけでなく
いつものリズムもたっぷり動いた。
やっぱりこどもってリズムが大好きなんだなあ。
ただ走るんじゃない、みんなと音楽と一緒に走る楽しさは、格別だ。
リズムのあと、
いよいよ岡原さん入江さん湯田さん3人の音楽をこどもたちに渡していただく。
前日の基礎講座で『はじめのことば』を聴いて、
これはこどもたちに!と思いお願いした。
この曲は歌詞が直接的なので、
こどもらとの教材にすることは少ないのだけれど、
岡原さん入江さん湯田さんのうみだす
「音楽」としてこどもらに渡したかった。
岡原さんは、
「歌い始めたら、目の前にこどもがいて、まっすぐにこっち見ていて泣けてきた」
と言われた。
どう受け止めたかは翌日からすぐに歌えるようになっていったことで分かる。
そして苦手なことだらけ、
パン作りしかできないと思い込んでいる優しい勇気のあるロボット テト のお話
「ロはロボットのロ」から数場面を演じてくださった。
テトが歌っていくたったひとつ得意なことの中の「苦手です」に
うちのクラスの年中たちは うんうんと半笑いで頷く。
半笑いなのは、
笑い飛ばせないほど自分の苦手と向かい合っているからだ。
だからそのあとに続く
「たったひとつ得意なこと」が胸にしみるだろうな。
テトと魔女のやりとりに大笑いしながら、
こどもたちはどんどん二人の歌と音楽に夢中になっていく。
そしてついに「テトのパンはあ」が始まった。
ニヤニヤしながら私を見てくるこども。
だって、もう2週間も前からこの曲を練習してきたんだから。
歌えるよって言わずに、
おかちゃんたちが歌い始めたら一緒に歌ってびっくりさせようとわくわくしてる。
はじめは 「テトのパンはあ」の「あ」だけ歌えたらいいと思っていたのに、
結局春夏秋冬全天候歌えるようになったこどもたち。
「まだ歌ったらだめよ」って緊張して歌い始めた子に教えてる子が、
私が一緒に声を出して歌っているのをみて
「え?もういいの?」って顔で歌い出す。
その嬉しそうな顔ったらなかった。
岡原さんたちに続いたこどもたちの歌、
録音聴いたらどの曲もすっごい速い!
私もかなり興奮してしまってたんだなあ。
京都の山本琴代さんが、
始まる前に『なんたるひびき』を弾かせてって
言って下さってこれまた感激♪
ひだまりの子たちが琴代さんのピアノで歌える!?
まさに誰もが踊り出したくなるような軽やかな鈴の音ピアノで、
参加者の皆さんの歌ももらい、
こどもたちの歌う声がどんどん軽くなっていく。
すごいなあ。
いま琴代さんは90才、そこまでまだ30年あるから私ももっと進化できる!
最後はいまこどもらがどんどん変わっている
『かじやの合唱』をみなさんと一緒に歌った。
はじける「ジプシーの日を 祝いの日を!」という声。
歌とリズムFESの最後らしい歌になった。
岡原さん入江さん湯田さん、
そして参加してくださったみなさん、
本当に「歌う喜び」をひだまりに届けて下さってありがとうございました。
ああしあわせ!
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