食べることで育つ力

梅雨本番。

ひだまりの庭のあじさいも 大きく元気に咲いています。

こんにちはこんばんは!ひだまり保育園のエンチョーダンジョーです。

今日は ひだまりのご飯について書いてみようと思います。

この写真の子のランチョンマットの上を見てください。

この子は、お魚苦手なんです。

いや、苦手だったんです。つい3月までは。

骨がいやで、口に入れるのが苦しくて 

お魚の日は、食べる時間いつもの倍かかってたんです。


でも…

ご飯(三分搗き・朝自家精米・もち麦など雑穀入り)

青菜の納豆和え(小松菜・水菜・納豆・きくらげ・梅干し・梅酢・梅シロップ)

重ね煮のお味噌汁(えのき、人参、玉葱)

煮魚(鯛、しょうが、白ネギ)

三年番茶または浄水(自分が好きな方を選ぶ)


お魚が苦手なはずのこの子が
一番にお魚を食べてるんですよ。


どうしてだと思いますか?


今年度から魚の仕入れ先を変えたんです。

大人とこども合わせて40食ちょっと。

お魚の仕入れ代は8千円を超えます。


この物価高騰の中

食材費もガンガン上がっている中で

こんなにお魚だけでかかってもいいんだろうか。

悩みながら献立を立てています。


保護者さんからも

「食材の質を落とすということは考えられませんか?」

と言われたりしています。


でも、

でも。


保育園の ひだまり保育園のご飯は

「お腹を太らせるためじゃない」んです。


力のある食材を

生産者さんが 大事に思いながら育てられた食材・調味料を

取り扱っておられるお店の人たちが

 誇りを持って扱っておられる食材を

とにかく いらんことせず

(つまりこども向けに レベルを落としてごまかさず)

素材の力と調味料の力を 引き出して

こどもと ただただ

「美味しいねええ」と言い合いながら食べたい。


そういう力を持つ 食材たちの食事は

おおげさにいえば 

【こどもが世界に出会う】ということだと思うんです。


自閉傾向のある子たちは偏食が強い

なんて一般的に言われますけれども

ひだまりの子たちは

出されたものは、

苦手だなあ

ちょっとやだなあ と思いながらも

ほんの一口かもしれないけれど

食べられるようになっていきます。


農薬の味

調味料にかくれた薬品の味 が分かるから嫌いになる。


それだけじゃないけれど

そういう一面もあるのです。

大好きにならなくても

いつもの仲間となら食べられる。

それがどれだけすごいことか。


食材の力は、そんな育ちも応援してくれるのです。


できるだけ農薬などを使わず育てられた食材

添加物の入らない調味料を選んでいるのは

・身体に良い

・農薬が身体に悪い

・添加物が身体に悪い から

それもありますが、

それだけではありません。


食べることで、人として育っていくものが

確かにあるからです。


今年度は、給食の調理を数名の方が曜日替わりで作ってくださっています。

同じ青菜の和え物でも

人によって味が変わる。

そのことが、どれだけこどもを育ててくれているか。

定番の、安定した、いつもの味の良さもあるし

いろんな味と出会える幸せもある。


力のある食材たちを

丁寧に調理してくださるスタッフのみなさんに本当に感謝です。

そして、

ひだまりのご飯は

こどもたちをしっかりと豊かに大きくしてくれています。


ひだまり保育園*安藝里山保育

広島市の東の端っこ 矢野 にある 認可外私立保育園です。 民家を利用して、 40人程度の小集団で暮らしています。

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