普通ってなんだろう *みんなの記事

こんにちは。ひだまりエンチョーダンジョーです。

今回は寄稿してもらった原稿と私のつぶやきの回です。

ちょっと長めです(^^)


ひだまりでは、たくさんの、いわゆる「障害」を持つ子たちが暮らしてきました。

また、ひだまりを始める前に矢野に私たちが根付くためはじめた

「がんぼ・そんごくう」リズムの会にも たくさんの障害を持つ子たちが参加してくれてきました。


聴覚障害

視覚障害

共感覚

自閉症

ダウン症

染色体障害

四肢障害

代謝障害

発達障害


ほんとうにいろんな子たちと育ちあってきました。

二分脊椎の子は 一輪車 いわゆる猫車でお散歩に行きました。

理解はしてても発語が難しい子は、母さんと相談して手話を使うことにしました。


また、私は中学生の頃から高校生まで

障害を持つ子たちのグループにボランティアで参加してきていたことと、

以前の職場で、

ほんとうに指先と舌くらいだけなら自分で動かせるという全介助の子から 

多動でエアコンの高さくらいまであっという間に登ってしまう子まで

年齢も1歳から成人まで、ほんとうカオスといってもいいくらい

いろんな子たちと活動してきました。


だから、

人間いろいろおりますなあ。が実感。


「障害-健常」の境目が全くないのです。

垣根がないどころじゃない、まさに平地真っ平ら。

逆に、境目がなさ過ぎるから

境目がある人に話す時に配慮が足りないところが、

私のウィークポイントでもあります。


ほんとうにいろいろな子たちと暮らしていくことで

「結局、こどもって 同じじゃん。

 ただ、難しいことがそれぞれ違ってて、

 そこをどうフォローするかは大人の力量にかかってるね」

と痛感するばかり。

人間の発達の道すじは、全人類共通。

障害を持つ子だから特別な発達はしないんです。

世界からの情報の入力と

自分の中のものの出力と

そこに 文字通り「障害物になるもの」があるだけで

そのことと、その子の人となりは別物。


障害があるからといって、誰もが天使なわけじゃない。

平気でうそついてお金巻き上げる肢体障害の人とも出会ってきたし

手話でとにかく卑猥なことを言ってくる聴覚障害の人とも出会った。

でも、それは、

障害とは関係なくて、ただそういう人なだけ。

一所懸命暮らしてる 障害のない人がいるのと同じに

一所懸命暮らしてる 障害をもつ人もいるのだ。

何も特別なことはない。

ただ、そこに困ったことがあるから必要な配慮があるだけ。


ひだまりを始める時にも

「障害のある子もない子も関係なく一緒に過ごせる保育園」が

絶対条件でした。


*****

ただ、実際開園して、園を続ける中では

こどもが安全に散歩できるためには、

1人の保育士が見ることができる人数には限りがあり

無条件にどの子も受け入れるということができない という

ジレンマがあり、今もそれで苦しんでいます。

「療育センター卒業になったんです。だから、ぜひひだまりで!」と言って下さる母さんに

「人が居ないんです。ごめんなさい」と言わざるを得ない苦しさ申し訳なさ。

*****


そして、私はいつも 母さんや父さん お家の人たちに

私の立ち方を問われ続けています。

「ダンジョー、そんなことあんたに言われるって思ってなかった」

30歳頃、くみさんの母さんに言われた声が今も心の中に響いています。


私が本当にこどもの味方でいるのか

私が本当にその子の将来を見通して、今必要なことを伝えられているのか。

私が本当に学び続け、知識を新しいものにできているのか。

私が何かを決めるとき、何を優先するのか。


それはゼッタイ

こどもの心。

こどもの育ち。


こどもを真ん中において ものごとを 考え決め実行するのが保育園。

そのことを、私は彼らから、彼らのご家族から学んできました。


今日の記事を書いてくださったのも

そんな 私の「先生」のおひとり れいかちゃんです。


  20年前、四肢欠損で生まれた娘。 

 その娘が小さい頃、

全てが始めだらけで、悪戦苦闘してる中、

友達に誘われて行ったのが、『がんぼリズムの会』でした。 


 かな〜り前の事で記憶が飛び飛びですが、

記憶を辿って、その頃の事を書いてみました♪ 


 友達から、

障害の有無関係なく、受け入れてくれるリズムの会があると聞いて、

“そんなところ、素敵すぎる”と思って、

すぐに参加することにしました!


 ダンジョー(昔から呼び捨てですみません笑)は、

初めてあったとは思えないくらい、

普通に娘を受け入れてくださりました♪


 それまでの環境は、

娘に対して気を遣ってくださる所が多く、

普通に育ていた私にとっては、少し違和感を感じていました。 

 それが、

初対面でも明るく声をかけてくださったダンジョーに好意をもち、

それからは、

毎月のリズムの会へ行くことが楽しみになりました‼︎ 


 ダンジョーによる生のピアノ演奏でリズム♪ 


リズム体操初めての私には全てが刺激で新鮮で、

小さな子供の体全身を使う事など、とても勉強になりました。


 足の指先を使うことがどれだけ大切か。

体の柔軟性がどれだけ大切か。 

楽しくリズムをすることによって、

たくさんの刺激を受けられる事も知り、

まさに目から鱗のことばかり‼︎


 悩みを相談すると、

即‼︎的確なアドバイスをくれて、解決に導いてくれる。


 なにより、その頃の私や娘にとって、

普通に接してくれる環境そのものが、ありがたかったです。 

 リズムの会で学んだ 赤ちゃんマッサージや指先の刺激など。

みんなで食べた干し芋やりんごの美味しかったこと‼︎ 

今でも鮮明に覚えています♪笑 


 子供達が大きくなり、少しずつ疎遠になりましたが、

『ダンジョー』は私の子育ての根っこには、欠かせない存在です‼︎ 


 今年、20歳を迎えた娘は、元気に社会人として頑張っています♪  

いろんな側面を持つこどもらと暮らしていますと

自分の「普通」が揺らいでいきます。

からだの形がどうあることが 普通なの?

 形、機能、みんな違うよ?

脳の育ちのスピードが、おおよその子と違うと 普通じゃないの?

 そんなの どの子もみんな違うから 普通の定義が崩れるじゃん?

セクシュアリティがヘテロ前提での ひな人形って変じゃない?

 父母会とか言ってる園がまだあるけど、シングルがこんなに多くなってるのに?

世界中のどこを探しても絶対にいない「普通の子」に

懸命に生きてる目の前のこどもを当てはめて 足りないところを探す

そんな保育は まっぴらだ。


れいかちゃんの娘ちゃんは、

 たいていの子とは違う四肢をもって生まれてきたけど

それが 彼女にとっての普通だから、

必要な配慮はいるけど、それだけ。

 彼女がどうやって 服を着て どうやって絵を書くのか

 それを見せてもらって 人間すげえなあ!って感動するばっかりだった。

彼女の姿は、その後出会った様々なからだの子たちに

私が何ができるのか 考えて 行動する基盤になっています。

本当にうれしい。

最後に、世界的トップモデルの1人
24歳の時に義足になった「ローレン・ワッサー」さんの美しい写真を添えます。

マッジかっけー。

普通なんて くそくらえ。(ダンジョー)

ひだまり保育園*安藝里山保育

広島市の東の端っこ 矢野 にある 認可外私立保育園です。 民家を利用して、 40人程度の小集団で暮らしています。

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