うんどう会のリレー☆かえるくんの話し
こんにちは こんばんは ひだまり保育園のエンチョーダンジョーです。
ひだまりの年長 たつのこ組のドラマ。
うんどう会のリレーのアンカーについての3回目の記事です。
1回目はりすちゃんのお話し。
2回目はひよこちゃんのお話し。
そして今回は メロンチームのもう1人の年長 かえる君のお話です。
かえるくんは、話し合いのような場面では
じーーーーーーっと考えているタイプ。
からだのなかには、たくさんの気持ちが渦巻いてるんだけど
1つ1つを タイミング良く 相手が受け取りやすい形で 取り出すのは
得意分野じゃないんですよね。
こういうタイプの子は
考えてないとか ボーッとしてるとか誤解されやすいように思います。
考えて考えて選んだ言葉が 幼い単語だったりすると
おしゃまな同級生たちが「え?何言っとるん?分かっとる?」
なんて冷ための反応することもあります…。
出し方がうまくいかないだけなのにね。
コミュニケーションって 総合力なんですよね。
年長の話し合いレベルでも
・何について話してるのか
・話し合いの焦点は「今は何なのか」(話し合いの中で、議題は変わっていくから)
・誰はどんな意見なのか
・自分はどういう意見で、それはどうしてそう考えるのか
・○○ちゃんの意見じゃうまくいかないと思うのは何故か
なんてことをずっっっっっと考えていないといけない。
そしてそれを
タイミング良く
みんなが「なるほど」と思える言葉を使って
順序よく
分かりやすい声の大きさで 話す必要がある。
かえるくんは、
すっごいよく考えてる子なんです。
1対1で担任が聞き取りしたことを、あとから聞くと
びっくりするくらい 周りの子のことを思ってるし
どうしたらいいか よく考えて気持ちをしっかり決めているなと実感します。
↑かえるくんの自画像です(額も自作♬)
そんなかえるくんは、リレーのアンカーを考える話し合いで
「かえるは、メロンチームが勝つのが良いと思うけえ、ひよこがアンカーが良いと思うよ」
とはっきり意見を言いました。
彼が、こんな風に自分の意見を明確に伝えるということは、
私たち職員に話ししようや と言われるまでもなく
自分でしっかり考えていた ということです。
それは 自分がアンカーで走りたくない とかじゃなくて
最優先課題は「メロンチームが勝つこと」。
そのためには 足が速い人がアンカーが良い。
だったらひよこがアンカーで走るのがいいと思う。
という本当に理論的に導いた意見。
でも、ひよこちゃんとりすちゃんが ああだこうだ
自分こそがやりたい と言い合うのを黙って聞いている中で
ダンジョーが「そりゃみんなアンカーしたいよ。
年中のきんぎょちゃんだってアンカーしたいって言うたじゃん。
たつのこ9人全員がしたいに決まっとるじゃん」と言うと
「そりゃあ かえるだって アンカーしたいよ」
と本当の気持ちを言い始めました。
こどもって すごいんですよ。
ある意味大人よりすごいと思う。
自分もアンカーがしたいけど、その気持ちを控えて
チームのことを最優先にするって、
それが生まれて6年やそこらで 当たり前にできるんですよ。
でも、それを 「あれ?いま 自分の気持ち言ってもダイジョウブ?」と思ったら
正直にその気持ちを言えるってのが、
そこらの大人にはできないことですよね。
これを言ったらどう思われるだろうか?
そんなことを考えなくても済む集団だっていうのも大きいかもしれませんけれど。
そして 自分の気持ちをタイミング良く出すのが
あんまり得意じゃないかえるくんが、
実に良いタイミングで「俺だってアンカーしたい」と言えたってことは
彼の気持ちの中に ほんとに「アンカーいいな、俺もしたいな」が
ハッキリと いつだって あった ということなんですよね。
そしてその思いを ちょっと苦笑気味に
「ひよこも りすも そんなんばっかり言ってたら決まらんじゃん
それなら俺がアンカーするけど」と言ってみる かえるくん。
もし この話し合いをしなかったら
多分かえるくんは お母さんには「俺もしたかったな~」くらいは言うたかもしれないけれど
弁の立つ女の子2人に 自分の気持ちを言うことはなかったかもしれない。
もし 私が「誰だってしたいよね、かえる」って言わなかったら
多分かえるくんは 誰にも言わず自分の気持ちを抱えて終わらせていたかもしれない。
私は毎日毎日 こどもの思いをとりこぼしながら保育をしてるなと思っていて
ごめんよ、今、もっと聞いて欲しかったよね と思いながら
目の前のことを動かしていて
だからこそ
【ここが こどもの育つタイミング!】を見つけたら
お母さんに待ってもらってでも
おやつの時間が遅くなってでも
他の職員が 私のクラスをみることになっても
その時に最善だと思われるやり方で
こどもたちと 自分の気持ちを確かめて 挑戦する
そういう保育をしたいと思っています。
その子がどんな子なのか 職員みんなで確かめ合って
その子が一番大きくなれる瞬間を見守ったり
その子が一番力が発揮できる場面を作ったり
その子が一番考えて大切にしていることを汲み取ったり。
ひだまりの保育は、そういう保育でありたいと思っています。
かえるくんは、うんどう会後日
公園でリレーをした時に
しっかりアンカーで走り、うれしくてうれしくてはち切れそうな笑顔で走りました。
うんどう会という晴れの舞台だけではなく
毎日の保育 ケの日々でも こどもはそうやってうれしさを見つけて育っていきます。
私たち職員は、そんなこどもたちに
励まされ
勇気づけられ
教えられて
自分自身を変革しながら
毎日を紡いでいます。
こうやって 3人に絞って振り返ってみたのですが、
手前味噌ではありますが
やっぱり ひだまりの年長はカッコイイです。
この子達と暮らせて 本当に幸せだなと思います。
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